はじめに
2019年2月6日、Eveさんのニューアルバム、「おとぎ」がリリースされます。
収録曲『ラストダンス』のMVが12月14日に公開されると、3日後には再生回数100万回を突破。
MVには不思議なキャラクターがたくさん登場する『ラストダンス』の歌詞は、どんな内容なのでしょうか。
血まみれの足で・・・『ラストダンス』
「イエスマン患者」
あなたは言った 消耗品さ
一番印象に残るのが、サビの冒頭の歌詞です。
MVで血まみれの足でバレエを踊るその足を、「消耗品だ」と言っているようにも思います。
だけど私は まだ考えてるわ
ボロボロの足でも、また踊れる日が来ると信じて。
MVで一緒に踊る仲間たちに、また踊ろうと、お願いをしているような感じがします。
辛気を纏った 少年少女
MV中は、終始都会の高層ビルの風景が描かれています。
都会に疲れた若者たちへのメッセージが『ラストダンス』の曲に込められているようです。
憂さを晴らした イエスマン患者
「イエスマン」とは、断ることができずに、「はい」「はい」と言うことを聞いてしまう人のことです。
自分の感情を外に出せないので、心が疲れてしまいます。
誰も何者でもないもの
でも、人はみんな人なのであって、誰がなんと言おうと、自分も何者でもない、ただの人なのです。
「イエスマン」を「患者」と、病気のように読んでいるのは、解決の道があることを教えてくれているような気がします。
真意を知れば最期になるならさ
「最期」は、命の終わり。
ここで「はい」と言っても言わなくても、誰しも「最期」は訪れます。
舌が乾くまで話そうぜ
どうせ「最期」が来るならば、自分の意見を言ってみよう。
話合おうというメッセージです。
「メランコリー患者」
あなたが言った 本当の意を
「あなたが言った」、「消耗品」の意味。
1番の歌詞に出てくる、サビの歌詞のことです。
世界の片隅で考えてるわ
足が不自由になり、もう踊れないから「消耗品」なのか。
それとも、「イエスマン」として、心をすり減らされることが「消耗品」なのか。
明日を選んだ メランコリー患者
「メランコリー」とは「うつ病」のことです。
「イエスマン」がゆえに「メランコリー」になってしまったのでしょう。
戻れない僕にさようなら
「戻れない僕」は、自由にバレエを踊っていたころの「僕」。
以前の「僕」に戻れることはないから、新しい「僕」を生きて行こうという前向きな「さよなら」に思えます。
指を咥えて 泣いても無駄だから
ボロボロになってしまった足と心は、泣いていても回復することはありません。
それでも、「明日を選んだ」、希望は持っているのです。
いつかまた
また踊れる日が来ると信じて、前に向かって歩き出します。
痛みを知り、孤独を知った「患者」は、『ラストダンス』を踊る「逸話」、「物語」を作るために、新しい「僕」になるのです。
まとめ
『ラストダンス』は、足に怪我を負ったうつ病の患者の、心の回復を歌っています。
Eveさんの他の楽曲、「ナンセンス文学」、「ドラマツルギー」などとも関連がありそうなので、歌詞のストーリーを他の楽曲と合わせて考えてみるのも面白そうです。
今回はサビの歌詞に注目してみましたが、『ラストダンス』の詳しい記事はこちらをご覧ください!
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